2020年現在、いちばん少ない設定項目で開始することができるリピート系FX自動売買が、みんなのFXで有名なトレイダーズ証券が提供している「みんなのリピート」です。
リピート系自動売買は、細かく設定できるもの、ストラテジーを選ぶだけで開始するものさまざまなものがあります。
こだわりの設定やマイナー通貨などの取引ができるものは、運用に慣れてから開始しても遅くはありません。
リタイア資金の足しにするためならば「かんたん」であることは絶対の条件です。
豪ドル/ニュージーランドドルはオセアニア通貨同士で似たような値動きをしています。
どちらか一方に動いていかずにレンジ内の値動きをしているために、両建てで「みんなのリピート」で運用をしてみたいと思いました。
その場合、どれくらいの証拠金が必要となるのか計算してみます。
みんなのリピート豪ドル/ニュージーランドドル【AUD/NZD】両建ての必要証拠金
「みんなのリピート」の特徴として、高値(両建ての場合は安値も)を追いかけていくということがあります。
【AUD/NZD】を両建てでストラテジーを稼働した場合、どちらか一方の保有建玉が増えていくと考えられます。
「みんなのリピート」の両建ての場合は「MAX方式」で証拠金が計算されます。
かんたんに説明すると、買い玉と売り玉の保有建玉の多いほうだけ証拠金が必要になるという方式です。
元々リピート系を両建てした場合の保有建玉はどちらか一方だけが多くなるはずですので、ふたつストラテジーを稼働させるからといって2倍の証拠金を準備する必要はありません。
【AUD/NZD】の売りストラテジーをいちばん安い約定価格を1.05000と仮定して0.1lot単位(1,000通貨)の取引を考えてみます。
開始直後に1.05000から1.15000まで、利益を積み重ねる間もなく0.10ポイントもニュージーランドドルが安くなってしまった最悪の状態を想定してみます。
逆方向に動いてもおおよそ同じくらいの金額になるはずです。
約定レート | 必要証拠金(A) | 含み損(B) | (A)+(B) |
1.05000 | 2,888 | 7,000 | 9,888 |
1.05200 | 2,894 | 6,860 | 9,754 |
1.05400 | 2,899 | 6,720 | 9,619 |
1.05600 | 2,905 | 6,580 | 9,485 |
1.05800 | 2,910 | 6,440 | 9,350 |
1.06000 | 2,916 | 6,300 | 9,216 |
1.06200 | 2,921 | 6,160 | 9,081 |
1.06400 | 2,927 | 6,020 | 8,947 |
1.06600 | 2,932 | 5,880 | 8,812 |
1.06800 | 2,938 | 5,740 | 8,678 |
1.07000 | 2,943 | 5,600 | 8,543 |
1.07200 | 2,949 | 5,460 | 8,409 |
1.07400 | 2,954 | 5,320 | 8,274 |
1.07600 | 2,960 | 5,180 | 8,140 |
1.07800 | 2,965 | 5,040 | 8,005 |
1.08000 | 2,971 | 4,900 | 7,871 |
1.08200 | 2,976 | 4,760 | 7,736 |
1.08400 | 2,982 | 4,620 | 7,602 |
1.08600 | 2,987 | 4,480 | 7,467 |
1.08800 | 2,993 | 4,340 | 7,333 |
1.09000 | 2,998 | 4,200 | 7,198 |
1.09200 | 3,004 | 4,060 | 7,064 |
1.09400 | 3,009 | 3,920 | 6,929 |
1.09600 | 3,015 | 3,780 | 6,795 |
1.09800 | 3,020 | 3,640 | 6,660 |
1.10000 | 3,026 | 3,500 | 6,526 |
1.10200 | 3,031 | 3,360 | 6,391 |
1.10400 | 3,037 | 3,220 | 6,257 |
1.10600 | 3,042 | 3,080 | 6,122 |
1.10800 | 3,048 | 2,940 | 5,988 |
1.11000 | 3,053 | 2,800 | 5,853 |
1.11200 | 3,059 | 2,660 | 5,719 |
1.11400 | 3,064 | 2,520 | 5,584 |
1.11600 | 3,070 | 2,380 | 5,450 |
1.11800 | 3,075 | 2,240 | 5,315 |
1.12000 | 3,081 | 2,100 | 5,181 |
1.12200 | 3,086 | 1,960 | 5,046 |
1.12400 | 3,092 | 1,820 | 4,912 |
1.12600 | 3,097 | 1,680 | 4,777 |
1.12800 | 3,103 | 1,540 | 4,643 |
1.13000 | 3,108 | 1,400 | 4,508 |
1.13200 | 3,114 | 1,260 | 4,374 |
1.13400 | 3,119 | 1,120 | 4,239 |
1.13600 | 3,125 | 980 | 4,105 |
1.13800 | 3,130 | 840 | 3,970 |
1.14000 | 3,136 | 700 | 3,836 |
1.14200 | 3,141 | 560 | 3,701 |
1.14400 | 3,147 | 420 | 3,567 |
1.14600 | 3,152 | 280 | 3,432 |
1.14800 | 3,158 | 140 | 3,298 |
1.15000 | 3,163 | 0 | 3,163 |
計 | 154,313 | 178,500 | 332,813 |
例によって長くなって分かりづらくなったのでまとめます。
最大保有建玉 | 5.1lot(51,000通貨) |
---|---|
必要証拠金 | 154,313 |
想定含み損 | 178,500 |
口座入金額 | 332,813 |
注意点としては、建玉のための必要証拠金は約定金額によって微妙に違うこと。
ニュージーランドドルは、1ドル/70円で固定して計算してあること。
ということで、余裕をみて35万円あれば0.10000ポイントの値動きに耐えられることになります。
豪ドル/ニュージーランドドル【AUD/NZD】は30年で0.35000ポイントのレンジ、最近10年間ですと0.10000ポイントに収まっていますのでこれでスタートして調整していけばよいと思います。
あまりに想定レンジを大きく取ると資金効率が悪くなることと、含み損が大きくなる恐れがあります。
そのため、レンジの中心から大きく外れたと思ったらストラテジーを一時停止するなどして高値掴みをしないようにコントロールすると良いと思われます。
日本円以外の通貨の損益は「値幅×取引数量×円貨レート」です。
みんなのリピートの注意点
現時点では、ストラテジーを稼働させていませんので推測にはなりますが、気になる点をメモしておきます。
ポジションが無限に増える可能性がある
冒頭でもふれていますが、最終的には必ず高値掴みになります。
想定レンジを超えてしまう場合はストラテジーを停止させて、高値掴みを避けるようにしましょう。
「みんなのリピート」はストラテジーの途中でlot数(投資数量)の変更が可能です。最小lotでストラテジーを稼働させている場合を除いてlot数を少なくして利益と高値掴みのバランスを取っていく方法も可能です。
みんなのリピートで高値掴みがなぜいけないのか
「みんなのリピート」に限らず高値掴みは資金が固定されて面白くないものです。
リピート系で高い位置にポジションを持つということは、ロスカットレートも上昇してしまうということです。
しかも、両建てで取引をするということはスワップポイントもマイナスになる可能性が高いです。
長期間にわたって反対売買の可能性が無くなる価格帯で購入しているとスワップポイントで損をしてしまうことも考えられ早めに損切りをする必要も出てくるでしょう。
両建てで(特にマイナススワップの場合)想定レンジの中心値からあまりにもかけ離れた場所で「みんなのリピート」を稼働させるのはリスクが大きいと考えられます。
ロスカットレートに近づいてきたら
あまり想定したくありませんが、含み損も大きくなり精神的にヒヤヒヤしてくる頃です。
①ギリギリになる前にストラテジーを一時停止する。
②lot数(投資数量)を少なくする
③資金を追加して耐える
④何もしない
FXで生き残るためには資金管理が重要です。
リピート系そのものはコツコツ利益の積み重ねですので、いざというときは他から資金を回してくるような余裕をもっておきたいものです。
みんなのリピート豪ドル/ニュージーランドドル【AUD/NZD】両建ての必要証拠金のまとめ
「みんなのリピート」は両建てでストラテジーを稼働させると「MAX方式」を採用しているため証拠金を節約することができます。
スワップポイントでマイナスになる可能性が高いので、高金利通貨では避けたいところですができることならば両建てでストラテジーを稼働させたいところです。
といっても検証が充分でなくいきなり大量の資金を投入することはできません。
資金とリスクを分散するために、いろいろ試してみたいと思います。